レビュー

2/7 ★★★★『ぼくは猟師になった』 千松信也 著

『ぼくは猟師になった』千松信也 著 読了。面白かったヽ(´∀`)ノ
僕もずっとハンターに憧れていて、まあ僕の場合は鉄砲の方だけど、とにかく猟に対するあこがれが強くあるから、実際に猟師をやっている同年代の人のこういった本があるということはとても嬉しかったし、読んでてうらやましかった。
この著者の場合は鉄砲はやらず、罠オンリーみたいで、そこのところがちょっと僕とは目指す方向は違うんだよな、なんて思いながら読んでいたんだけど、読んでるうちに罠も面白そうだなといつの間にか思っていた。新たな「面白そう」を発見出来て良かった。
読んでて、解体作業に思った以上に時間がかかるのが分かって驚いた。イノシシ一頭さばくのに4~5時間もかかるなんて、実際にやったことの無い人間にはとても想像すらできない事だと思う。
著者の場合は身近に猟をやっている人がいたというのが決定的に幸運だったと思うが、まあそんな幸運が無くても、この著者はきっと猟師になっていたのだろうと思う。

僕も狩猟免許を取って、猟銃を買って、実際に猟をやってみたいと10年近く本気で憧れているのだが、先立つものが・・・、なんて言ってるくらいだからいつまでたっても実現できないんだよな・・・(´Д`;)

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2/6 ★★★『新白河原人』 守村大 著

昨年11月には内々で辞意は伝えてあったが、1月初めに正式に退職願を提出。晴れて2年間の管理者生活ともおさらばできる目途がついた。充実してはいたけど、重圧には大層苦しめられた2年間だった。
人を使うということの難しさも、主任をやっていた時よりも深いレベルで理解することが出来た。最初の頃は夜中に動悸がして飛び起きて「明日もトラブルなく職務を遂行できるのだろうか・・・(汗)」と眠れない夜を過ごした事が何度もあったが、それも今は昔。なんとか心臓発作で死んだりせず、ここまでサバイブすることができた。
また、管理者=責任者として一事業所の全責任を担うという事の重みや意味も、実際にやってみて初めて分かる事だらけだった。ホントにいい経験をさせてもらった。将来に生かせる経験を2年間みっちりさせてもらった事に関しては、会社に対して大変感謝している。

と同時に、自分が主任レベルまでだった時に、いかに上司に対して非協力的だったかが管理者になって初めてわかって、穴があったら入りたい気分がいまだにある。意図した部分もあれば、気付かないまま非協力的に振舞ってしまったこともあり、主に後者、つまり気付かないうちに上司に対して反抗的・非協力的な態度をとってしまっていて、結果的にチームに対して非貢献的な存在になってしまっていたことが多々あったのだろうと思う。まぁやりにくい部下だっただろうなぁ。いままでのすべての上司に「申し訳ない!」と頭を下げたいくらいだ。
部下に恵まれた事にも感謝しなければならない。二人の主任の優秀さに助けられた部分は非常に大きい。心からの感謝を伝えなければ。

4月からの予定はまだ決まって無い(汗)んだけど、今後は上司⇔部下というヒエラルキーをあまり意識しないでできる職種になる予定。管理者経験はなんにしろ活かせる貴重な経験値として、一生大事にしていくつもりだ。


さて表題。今年初の読了した本が『新白河原人』。2月になって「今年初の読了した・・・」なんてフレーズが出てくる時点でかなりアレだが、この本自体も漫画家が書いた本で、見開きの半分は挿絵になっているような本。内容は、漫画家が思い立って田舎で自給自足を始めるというもの。自分でログハウスを建ててしまうというところがユニークで、そこのところを参考にしたかったのだが、「知人に助けてもらって」みたいな記述ばかりなんか印象に残ってしまって、あんまり参考にはならなかった気がする。おまけに独特な文体が鼻につき、どうも読むのが苦痛で・・・(´ー`;)
文体に関しては好みの問題だからしょうがないんだけど、絵もあんまり好きになれないタイプの絵で・・・(´Д`;)

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3月1日 ★★★★『新・ご出産』 マンガ

★★★★『新・ご出産』

出産経験のある漫画家が自身の出産にまつわる経験を描いたアンソロジーマンガ。マンガアンソロジー?(゚A゚)?
安産な人難産な人、病院に恵まれた人ひどい病院(看護師)にあたってしまった人、みなそれぞれ興味深く、参考になった。
誰もが強調しているのが出産の痛さ。マンガを見ているだけでこっちまで痛くなってくる・・・(´д`;)
出産っていうのは一大事業なんだなと改めて思いました。
サラッと読めるので、出産って大変なんだろうなとうすぼんやり分かってはいるけど、わざわざそれ以上出産に関して積極的に知りたいとはなかなか思えない旦那さん方(僕を含む)の入門書として最適かもしれない。
読後はきっと奥さんに協力的になることと思われ(゚∀゚)

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2月26日 ★★『リタイア・モラトリアム』村田裕之

★★『リタイア・モラトリアム』村田裕之

内容は、浅い。浅薄で御都合主義的。でもシニアビジネスのあれこれを浅~く広く書いてあるので、参考になるところがある人もいると思う。
基本的にアメリカの先進事例の紹介と、それらを見てきた著者がその視点から日本の現状と将来を予測しているという「翻訳屋スタンス」って感じだろうか。

5時半起床。
朝から胃がもたれる感じがあり、体全体がダルかった。おそらく、昨日三食全部玄米ご飯を食べたことが原因だとおもう。玄米ご飯は体に良いと思うけど、一日一食くらいが僕にとってはちょうど良いように思える。っていうか昔っから思ってたんだけど、昨日はなんのめぐり合わせか、三食全部玄米になってしまった。っていうか三食の食べ合わせ、組み合わせくらい少しはちゃんと計算しろって感じですね、ワタクシ・・・(´д`;)

小諸と御代田図書館へ。小諸のTSUTAYAと古本屋と本屋とジーンズショップがいっしょになった所に行ってみた。どの店もなかなかよい品揃えだった。こんど妻と行ってみようと思う。

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2月16日★★★『インテリジェンス人間論』佐藤優

★★★『インテリジェンス人間論』佐藤優

佐藤優が実際に接した政治家(鈴木宗男、橋本龍太郎、小渕恵三、森喜朗など)に関する文章はさすがに面白く、人間観察レベルの深さを感じさせる。けれども、新潮45の連載時には編集部からお題をもらって書いていたようなんだけど、そのお題によっては内容にいまいちキレが無い章も多い。
あとがきに書かれた、新潮45の編集長に対するラブレターのように熱い文章と、同誌に連載している他の作家(西原理恵子、岩井志摩子、柳美里、中村うさぎ)に対するリスペクトの表明にもなんか驚かされた。

妻が雪道でスタック。この冬3回目・・・ヽ(`д´)ノ しかも、前から通ったらダメだと何度も注意していた農道の、しかもショートカットする小道を通って案の定スタックしたというなんとも呆れた事態で、同情する気にもなれなかった。たまたま近くを通りかかった人が助けてくれたとのことだが、その人はワンボックス車で通りかかったので、そのクルマで助けようとするとそっちもスタックする可能性があるからということで、一旦家まで戻ってジープタイプのクルマで再度来てくれて、ロープをつないで助け出してくれたとの事。心の優しい方がいるもんだ。ありがたい事です。(´人`)
しかし、冬期の農道は雪が深くて通る人も少なく、風による吹き溜まりで局地的に急に雪が深くなる所も多い。下手なところでスタックして誰も通りかからず、電波が入らずケータイで助けも呼べず、あるいはバッテリーが無くなったり、ガソリンも費えて暖も取れないような状態になったりしたら、命の危険すらある。まあそんな状態にはまずならないだろうけど、絶対ならないとは言い切れない。実際、自分の家の庭でだって、転んで雪にはまって動けなくなったりしたら凍死することだってあると思う。メディアでニュースにはならないだろうけど、そういった死亡事例ってたくさんあると思うんだけど、どうなんだろう。
妻には猛省を求めたところすっかりしょげてしまったが、ご飯を食べる頃には忘れたように元気になっていた・・・(´ー`;)

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1月28日 ★★★『半農半Xという生き方』塩見直紀

1月28日 ★★★『半農半Xという生き方』塩見直紀

P,4「ヨハン・ゲーテの詩に「心が海に乗り出すとき、新しい言葉が筏(いかだ)を提供する」という一節があります。海に乗り出すためには新しい言葉、新しいコンセプトが要るのです。意識が変わり、行動が変わり、暮らし方、生き方が変わる新しい概念の創出が急務なのです。」

素晴らしい!(゚∀゚)まさにその通りだと思う。

著書名の「半農半X」とは、字面でだいたい想像がつくと思うけど、生活を農業と、それ以外の自分が好きなこと、やりたいこと(X)で構成するという生活を指す。もちろんその割合は半々である必要は無いだろうが、重要なのは農業で食い扶持を確保するということ以上に、土に触れることによる様々な学びや、田舎ののんびりした生活やご近所とのつながり、自然と近い暮らしと、好きなこと、やりたいこととの相乗効果に肝があると思う。

P,2「小さな農業で食べる分だけの食を得て、ほんとうに必要なものだけを満たす小さな暮らしをし、好きなこと、やりたいことをして積極的に社会に関わっていくことを意味します」

これって僕の理想に近い生活なのではないだろうか!と期待は膨らむばかりだったのだが、結果的には「半農半X」というコンセプトを提示してくれた以外には大して得る事が多い本ではなかった。ちょっと残念。
と言うのも、いくつか原因があると思うんだけど、最も大きいのが、こういった新しいライフスタイル提案型の本を読む人間が一番知りたいと思っているであろう、ゼニカネのことがほとんど触れられていないんだよね。著者は実家に住んでいて田畑も親が持っているみたいだし、おまけに「父と同居しているので多少の援助がある」P,53、とのこと・・・(´ー`;)
「大人一人、月に10万円も収入を得れば、充分に暮らせるだろう」P,52、とも書いてあるんだけど、田舎生活には必需品であるクルマの維持費や買い替えに備えての貯蓄費用、あるいは生命保険とか子供の将来の教育費とか、あとあれだ、毎月の年金を払う事とかも、その計算には含まれているのだろうか?突発的に必要になる、家電製品や家の修繕費用とか、病気になったときの医療費なども・・・。
ってことで、実用書として期待した僕にとっては、実際に「半農半X」生活を行なっている何組かの家族の家計簿を、具体例として赤裸々に公開してくれちゃったりしたらすごく嬉しかった。だって正直な所、本当に知りたいのはやっぱりゼニカネの現実なんだもんな。それが載っていたら、この本の読者に対してすごく大きな示唆を与える事が出来たと思う。
でもこの本は「実用書」ではないっぽい感じだ。著者はいろいろな本を読んで勉強しているみたいで、ゲーテをはじめ漱石やらレイチェル・カーソン、シモーヌ・ヴェイユなどの引用がちょくちょく出てくるし、おまけにコア・コンピタンスとかバリュー等といった経営方面で流行っている言葉も急に出てきちゃったりする。でもいまいち文章に魅力が感じられないのが残念だった。プツプツ途切れる文体。細切れで、全般的に説明不足な文章だ。
章ごとに一ページ丸ごと載っている著者のナルシスティックな写真(イメージショット?)も、ちょっとなんつーか、違和感を感じてしまった。
具体例が少ない点といい、エッセイ集ってことなのかな、とか思っていたんだけど、あ、これは実用書ではなく「啓蒙書」を目指して書かれた本なんだなと思いが到って合点がいった。これは実用書ではなく、啓蒙書ですな。
いまamazonで見てみたら、続編っぽい『半農半Xという生き方 実践編』という本が出ているらしい。こちらには実用書としての「具体例」が載っているのだろうか。載っているのなら是非読んでみたいと思う。

「半農半X」というコンセプト、そしてその言葉を産み出したということはすごいことだと思う。生きていくうえでのテキスト、実用書としては物足りないけど、啓蒙書としてはOKだ。
繰り返しになるけど、「半農半X」というコンセプトはほんとに素晴らしいと思う。ワーク・ライフバランスとかワークシェアリングという言葉にも通じる、新しい労働の形の萌芽がそこにはある。どっちつかずで中途半端だと思われがちな生活も、半農半Xという一言で説明できるのもありがたい。この言葉を産み出してくれた著者に感謝だ。ヽ(´ー`)ノ

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1月20日★★★『フラット革命』佐々木 俊尚

著者が著者だけにITの本かと思ったら、ITを通して見た「現代日本文化論」だった。内容は面白かったけど、思っていた内容ではなかった(汗)ので星3つ。
でも理路整然とした明晰な文章で、理解しやすかった。著者には関心を持ったので、他の著作も読んでみようと思う。

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1月14日★★★「いつか読書する日」 映画

50歳で独身の女性(田中裕子)と、奥さんが病気で余命幾ばくも無い幼馴染との恋愛ドラマ。内容は悪くないんだけど、なんかいまいち。内容だけなら星2つってところだけど、新聞配達をしている田中裕子の姿がすごくカッコよかったので、おまけして星3つってとこか。タイトルの意味が結局最後まで分からなかった。う~む・・・(´ー`;)

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1月10日 ★★『儲けはあとからついてくる―片岡勝のコミュニティビジネス入門』片岡勝

★★『儲けはあとからついてくる―片岡勝のコミュニティビジネス入門』片岡勝

文章がこなれていないというかなんと言うか、どうも痒いところに手が届かない感じがあり、ちょっと欲求不満な読後感だった。
また、自慢話とまでは言わないけど、著者が自分の実績を強調する文章が多いのもいささか気になった。
2002年に出版された本だからなのか、本書に出てくるキーワードをいくつか(例:モンデックスカード、スーパーネット、チャレンジ若者ファンド、等)検索してみたけど、思うような情報が得られなかった。

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1月6日 ★★★★『セーラが町にやってきた』清野由美

一日本を読んでいた。

『セーラが町にやってきた』清野由美 著。面白かった!(゚∀゚)
小布施という長野県の小さな町に縁あってやってきた金髪碧眼の女性が、周りを巻き込んでいろんなこと(葛飾北斎の国際会議の招聘、長野オリンピック時における英国選手団や王女の歓迎式典開催やら世話役やら、日本酒の木桶仕込の復活、などなどなどなど・・・)をやらかしていくバイタリティあふれる行動力がもう爽快で!(゚∀゚)
なんともすごい人物がいるもんだ。町おこしという観点で読んで面白いのはもちろんのこと、一人の女性の活劇としても面白い。こんなに行動力と発想力が豊かな人が、小説とかじゃなくて実際にいることに驚き、というか軽い目眩を覚えるほどだ。五輪カラーの蛇の目傘製作を思いついて、それを実現してくれる職人がいそうな工房に電話をかけまくり、30軒以上に断られてようやく引き受けてくれるところを見つける、なんてくだりはサラッと読んでしまうけれど、普通出来ることじゃない。断られ続けて30軒以上も電話かける、なんてことがどれだけの人に出来るだろうか?
セーラさんが作った「蔵部」というレストランには2年位前に行ったことがある。内装や食器もステキで、料理も酒も美味しかった。どれも一本筋が通っているというか、コンセプトにブレが無いという印象を持ったことを覚えている。
いい本を読んだ。刺激を受けてやる気が出た。でもスゴ過ぎて読んでて疲れた・・・ヽ(´ー`;)ノ

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